「衛生管理者」とはどういう資格か  ※「食品衛生管理者」とは違います!

衛生管理者とは、どのような資格か。仕事と試験内容。

◇国家資格であり、必置資格に分類される

 資格には国家資格(国の法に基づくもの)、公的資格(地方自治体や公益法人や商工会議所などが実施している
 検定など)、民間資格(民間団体が独自の基準で実施しているもの)があり、衛生管理者は「労働安全衛生法」に
 よって定められている国家資格にあたります。

 ※各資格の例
  国家資格・・・医師、薬剤師、弁護士、社会保険労務士、不動産鑑定士、測量士、保育士、調理師、栄養士、等
  公的資格・・・日商簿記、販売士、実用英語技能検定(英検)、ホームヘルパー、ケアマネジャー、等
  民間資格・・・TOEIC、TOEFL、MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)、CFP・AFP(ファイナンシャル・プランナー)、等

 必置資格とは、法律で一定の要件を満たした企業や事業所には必ず有資格者を置かねばならないと定められて
 いるものをいいます。保育所には保育士が、ガソリンスタンドには危険物取扱者が、50人以上が働く事業所には
 衛生管理者が必要です。

 

◇法律で選任が義務づけられている

 常時使用労働者数50人以上の事業者は、政令で定める規模の事業場の区分に応じて都道府県労働基準局長の
 
当該免許を受けた者の中から衛生管理者を選任しなければならないとされています。
 (労働安全衛生法第12条による。業種は問わない)

 つまり50人以上の労働者を使用する全ての事業場(業種を問わず)に必要な資格です。

 そのオフィスで勤める者が50人以上であれば、必ずひとり以上は国家資格である衛生管理者試験に
 合格した者がいなければならないのです。

 この「50人」には、そのオフィスに所属する者すべてがカウントされます。
 例えば人材派遣会社であれば、たとえオフィスに机がなくても、そのオフィス(事業所)から派遣されている
 派遣スタッフはすべてカウントされますので、そこに勤めている営業やコーディネーターなどが少人数の
 事務所だからといって、選任の義務を免れるものではありません。(派遣中のスタッフを含め50人未満で
 あるというオフィスは、人材派遣業では滅多にないと思います)

 食品衛生管理者とは
   食品衛生法第48条の規定により、製造または加工の過程において特に衛生上の考慮を必要とする食品または
   添加物を管理させるため、その施設ごとに専任の食品衛生管理者を置かねばならないと規定されています。
   つまり、指定された食品や添加物(食肉製品やマーガリン等)を製造または加工を行う施設に必要です。

 ※ 食品衛生責任者とは
   食品を取り扱う業務を行っている施設(飲食店、スーパーなどの販売店等)で選任が必要です。

 

◇衛生管理者の仕事

 衛生に関する技術的事項を管理することとされています。具体的には

 @労働者の危険または健康障害を防止する措置。
 A労働者の安全衛生のための教育の実施。
 B健康診断の実施とその他健康の保持増進のための措置。
 C労働災害の原因調査と再発防止策。
 D労働者の救護に関して必要な措置(火災等の場合に備えて)。
 E労働者の負傷・疾病それによる死亡・欠勤・異動に係る統計の作成。

 などがあります。また「毎週1回以上は事業所を巡視する」ことも仕事です。
                     
 ※試験に出るのはココです! 上記@〜Eよりも、こっちのほうが出ます!

 

◇オフィスの規模(人数)によって選任しなければならない人数が違う

 オフィス規模が大きくなるほど、必要な衛生管理者の有資格者数は増えていきます。

 50人以上200人までなら、1名以上。
 201人以上500人までなら 2名以上。
 501人以上1000人までは 3名以上。・・・

 大きなオフィスであればある程、試験に受かった有資格者が必要です。
 国家試験に受かっていなければならないので有資格者は貴重であり、企業の管理部門(管理部、
 総務部、人事部など)では重宝されます。

 

◇業種によって受験科目が違う

 衛生管理者資格には「第一種」と「第二種」があり、全業種で有効なのは「第一種」の資格です。

 

 「第二種」は次の業種を除く業種でなら有効です。

  農林畜産水産業、鉱業、建設業、製造加工業、電気業、ガス業、水道業、熱供給業、運送業、
  自動車整備業、機械修理業、医療業、清掃業。・・・「労働災害の可能性が高い業種」は第一種が必要。

 

◇試験科目は「第一種で5科目」、「第二種で3科目」

 衛生管理者試験の出題科目と出題数は下記の通りです。

                            「第一種」   「第二種」
 科目@関係法令(有害業務に係るもの)     10問      なし
 科目A労働衛生(有害業務に係るもの)     10問      なし
 科目B関係法令(有害業務に係るものを除く)  7問      10問
 科目C労働衛生(有害業務に係るものを除く)   7問      10問
 科目D労働生理(第一種、第二種共通)     10問      10問 .    
    合計                        44問      30問 

 合格は全体で60%の得点、かつ科目毎で40%以上の得点です。
 つまり、1科目でも40%の得点がないと、全体で60%以上の得点があったとしても不合格になります。
 極端な苦手科目があると
受かりませんので、まんべんなく学習することが大切です。